プロジェクト・ギンコ – 稲沢市エルドラド化推進計画
Project・Ginkgo
~NEXT100年の祖父江の銀杏樹たちのために~
特定非営利活動法人ネイヴルが2015年度から手掛ける地元の愛知県稲沢市祖父江町の地域活性化のためのコア事業が「プロジェクト・ギンコ」です。
祖父江町の銀杏林の歴史は、地元の山崎地区にある祐専寺というお寺の樹齢約300年のイチョウなどを除き意外と浅く、約一世紀、つまり、100年ほど前に地元の民家の庭先に防風林、防火林として植栽されたことから始まりました。生きた化石と云われる銀杏にしては、ついここ最近?といった感じですが、ここの銀杏にはストーリーがあります(ありますが、詳しい内容はまた別の機会に)。
その木々がおとす実がお屋敷ギンナンとして富裕をもたらし、さらに、昭和40年台の減反政策の折に、また土地改良の後の農地利用の方法として、ギンナンは加速度的にその生息域を増していきました。また特筆すべきは、そのつける実の大きさから市場価値が高まり、今の「祖父江ぎんなん」としてブランディングされ日本全国でもっとも愛される秋の至高の味覚として育て上げられてきたのです。
しかし、日本一の生産量と出荷量、そして知名度を誇る祖父江町の銀杏(ギンナン)ですが、後継者不足や老齢化、他産地の台頭、落葉・落実の問題など、11,000本あるとされたイチョウの樹は現在、伐採や老木化などの危機に瀕しています。
毎年11月下旬から12月上旬まで、町域全体がイチョウの樹の黄葉に包まれるその様は、まさしく日本一の”黄金郷(エルドラド)”といっても過言ではありません。
その証拠に、地元祖父江町商工会が中心となって1998年から立ち上がった「そぶえイチョウ黄葉まつり」は第一回から反響を呼び、当初1,000人足らずの集客が2015年現在の第18回ではイベント通期の約9日間で188,000人の観光客の眼を、そして舌を満足させるものとなりました。
祖父江の銀杏林を次の100年守るため、もう一度ゴールドラッシュに湧いたかのようなあの時代から脈々と受け継がれる銀杏の力を借り、互いに支えあいながら、特定非営利活動法人ネイヴルは以下のタスクを推し進めていきます。
・銀杏樹及び銀杏林におけるインタープリター(ガイド)の資質の発掘と育成
・銀杏林の保全のための間伐・剪定作業の実施
・銀杏林の保全を通じた環境学習と啓発
・銀杏林の間伐資材による木製カトラリー(スプーンなど)制作ワークショップの策定と開催
・銀杏樹剪 定資材のバイオマス、地域エネルギーの研究
→CO2削減による地球温暖化対策も含む
・銀杏の六次産業化による減少対策
・休耕地における銀杏樹の植樹と後継者支援
・果肉の化学的処理による有効活用法の模索
事業の概要は、次の動画でもご覧いただけます。
本事業は、愛知県より「平成27年度あいち森と緑づくり環境活動・学習推進事業」の採択を受けた事業です。
平成27年度あいち森と緑づくり環境活動・学習推進事業の実施団体(採択)一覧(PDF)をご確認ください。
http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000082/82862/27ichiran.pdf
後援 : 祖父江町商工会、他
プロジェクトの名称について
※Ginkgo nuts/Ginkgo biloba: 銀杏(イチョウ・ぎんなん)の英語名です。
銀杏は中国からの由来と考えられており、元は誤読から「ギンコ」の呼称に発展したといわれております。
出展 : Winkipedia「銀杏」
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